当院のお役立ち記事をお読み頂きありがとうございます。マタニティ・産後整体専門のさらさ整骨院院長の石黒です。
当院には多くの妊婦さんが来られますが、よく聞くのが
「腰痛で産婦人科に行っても、妊娠中は仕方ないと言われた」
「整形外科に行っても軽くさすられて終わった」
「マッサージ屋さんに行っても断られた」
「体のあちこちが痛くても妊娠中だから我慢していた」
などです。
妊娠中でも体のケアをしたい方は大勢いるのですが、実際に整体に行こうとした時に
「妊娠中に整体を受けるのってなんだか怖い」
と思われる方も多いのです。
この記事ではそういった妊娠中の整体に不安がある方のために、マタニティ整体について詳しく解説いたしました。
もしあなたが今お体の不調でお悩みでしたら是非この記事をお読みください。
1 マタニティ整体について
まずはマタニティ整体についてです。
「マタニティ整体を受けたいけど、どんなことをするのか不安」
という方のために、マタニティ整体をすることでどんな効果があるのか、どんなメリットがあるのかなどを詳しく解説していきます。
1-1 妊娠中の身体の変化と整体の効果
妊娠は女性にとってとても大きな変化であり、また人生の中でもとても大切で特別な時期になります。
この妊娠で体には様々な変化が起こります。それと同時につわりが始まったり、お腹が大きくなってきて体に負担がかかってしまうことで肩こりや腰痛などの体の不調も出てきやすくなります。
特に体の痛みや不快感などに対して効果があるのが妊娠中の整体、いわゆるマタニティ整体と呼ばれるものです。
マタニティ整体は背骨や骨盤、筋肉のバランスを整ることで、辛い肩こりや背中の痛み腰痛などを改善させる効果があります。
ほかにもリラクゼーション効果でストレスを軽減させたり、血流改善してむくみの解消の効果などもあります。
また経験豊富な先生の話を聞くことで、妊娠中の体の不安の相談などもできます。
そういった整体の効果についてもう少し詳しく解説します。
【妊娠中の体の変化】
妊娠中の体の変化として、
- ホルモンバランスの変化
- 体の前後左右の姿勢の変化
- 子宮の変化
- 血液、リンパの流れの変化
- 精神的変化
- 筋肉の緊張の変化
- 骨盤の変化
などがあります。
こういった変化が体に大きな負担を与えて不調の原因になります。
【整体の効果について】
整体はこういった妊娠中の体の変化に対して効果的です。
例えば崩れた姿勢を改善することによって体のバランスが整い、その結果筋肉の緊張の緩和、血流改善、骨盤のバランスの改善といった効果が起こります。
妊娠中はお腹の重みや姿勢の変化によって背骨や骨盤に負担がかかりやすくなりますが、整体によってバランスが整うことで負担を軽減することができます。
妊娠中は血行が悪くなって手足のむくみが出やすくなりますが、整体によって血液循環が改善されることで、むくみの軽減につながります。
妊娠中は様々なストレスや不安になることが多いです。
整体に自律神経のバランスを整えてリラックスさせる効果もありますので、整体を受けることでストレスや不安の解消にもなるのです。
1-2 マタニティ整体を受けるメリット
妊娠中は様々な変化によっておこる妊婦さんの体と心のケアが必要になってきます。
最近では「マタニティブルー」といった妊娠したことによる漠然とした不安感で悩む方もいらっしゃいます。
そういったこともマタニティ整体で解消することもあるので、マタニティ整体に興味がある方が増えています。
【マタニティ整体のメリット】
マタニティ整体を受けることで得られるいくつかのメリットをお話しします。
- 日常生活を過ごしやすくなる
妊娠中は肩こりや腰痛、足のむくみなど様々な症状が起こります。
マタニティ整体はそういった症状の緩和に効果的です。
症状が緩和することで日常生活が快適にすごせるようになります。
- リラックス効果がある
妊娠中はホルモンバランスの変化や精神的なストレスが普段よりも大きくなります。
マタニティ整体を受けることで心も体も緊張が和らぎます。
- 出産に向けての体の準備
マタニティ整体で骨盤が整って産道が綺麗に広がりやすくなることで出産がスムーズになりやすいです。
また先生によっては逆子が治ることもあります。
他にも出産に向けて股関節の柔軟性を上げて出産がしやすくなったりします。
- 産後の体の準備
産後は妊娠、出産、育児で大きく体に負担がかかってきます。
妊娠中から体のケアをしておきことで、出産後の肩こりや腰痛などの軽減にもつながります。
なので妊娠中の体の痛みは妊娠中からケアしておくことが大事になるのです。
- 精神的なサポートが受けられる
マタニティ整体を受けることは体のケアをするだけでなく、専門家から体の不安や産後のケアなどの様々な不安に対して話が聞ける機会でもあります。
それによって精神的にも楽になるのです。
マタニティ整体は妊娠中の様々な体の不調に対して効果があります。筋肉を緩めたり、骨盤を安定させたり、血行を良くしたりすることで妊娠中でも快適に不安なく過ごすことができるようになります。
また妊娠と出産、産後に向かっての準備にも役立ちます。妊娠中は心も体も不安定になります。そのケアをマタニティ整体でサポートしてもらうことも考えてもいいでしょう。
1-3 マタニティ整体はどんなことを行うのか
マタニティ整体の施術ですが、これは施術者や整体院によって大きく違ったりします。
ここでは一般的な施術について解説します。
【体のバランスの調整】
妊娠してバランスの崩れた背骨や骨盤を骨盤や背骨のバランスを整えるための整えます。
妊娠中の体の痛みの多くはバランスの崩れによるものです。なのでバランスを整えて姿勢を改善させることによって体の不調も改善しやすくなります。
【筋肉の調整】
妊娠してバランスが崩れると色んな部分の筋肉がこわばりやすくなります。
その結果、肩こりや腰痛、足のむくみなどが改善されます。
【血行不良の改善】
マッサージやリンパドレナージュといった施術法は、妊娠中で血行が悪くなっている状態を改善します。血流が良くなると体のこりや、血液循環を促進します。これにより、むくみの改善や体内の老廃物の排出が促されます。
【日常生活の指導】
マタニティ整体はただマッサージをしたり体を整えるだけではありません。
妊娠中の女性はおなかの大きさや重心の変化により、姿勢や動作に影響を受けることがあります。マタニティ整体では、正しい姿勢や動作の指導が行われます。これにより、腰痛や肩こりの予防、体の負担の軽減が図られます。
【リラックスさせる】
妊娠中はホルモンた体のバランスなど、体の内側も外側も大きく変化します。
そのため妊娠中は普段よりも余計にストレスを感じます。
マタニティ整体は血行を促進し神経の高ぶりを抑えたりする効果がありますので、そういった妊娠中のストレス軽減にも役立ちます。
1-4 マタニティ整体を受ける際の注意事項
妊娠すると体は大きく変化していきます。なので妊娠中と妊娠していない状態では施術の仕方も違ってくるのです。
そのため整体を受ける時にも妊娠前と違った注意が必要になります。
ここでは妊娠中に整体を受ける際の注意点や受けてはいけない症状について詳しく説明していきます。妊娠中の方が安心して施術を受けて健康な状態を保つために、以下のポイントに注意しましょう。
【注意点】
妊娠中の整体を受ける際の注意点は以下になります。
- 医師に確認する
妊娠中に整体を受ける場合、まずは今かかっている産婦人科の先生に整体を受けていいかどうかを確認しましょう。
特にリスクのある方や合併症がある場合は自己判断せずに必ず医師の指示に従ってください。 - 妊婦の施術経験豊富な施術者を選ぶ
マタニティ整体は普通の整体と違い、様々なことに注意して施術しないといけません。また妊娠中の体についての知識が必要になるのです。
なので妊婦に対する施術経験豊富な整体師を選ぶことでリスクを軽減できますし、症状に対して適切な施術を受けることができます。
選び方ですが、一番いいのは知り合いの口コミですが、周りにマタニティ整体をうけた人がいない場合はネット上の口コミを参考にしてください。
- 現在の自分の体調を確認する
妊娠中は昨日調子が良くても次の日に急に体調が崩れることもよくあります。
施術を受ける前には必ず自分の今の状態をしっかりと見極めてください。もしも体調がいつもと違う感じがするのでしたら、予約していてもキャンセルしてください。妊娠中はとてもデリケートな状態です。普段は問題のない刺激でも、妊娠中で体調が悪い場合は大きな負担になってしまいますので無理はしないようにしましょう。
- 施術中でも不安があればすぐに伝える
妊娠中の体は日々変化します。いつもは気持ちのいい施術でも、その日によっては体に合わないということもあります。
もしも施術中に体に違和感を感じましたら、すぐに施術者に伝えてください。違和感を感じたまま施術を受けて、帰ってから体調が悪くなったということもよくありますので、絶対に無理だけはしないようにしてください。
【マタニティ整体の適応症状】
妊娠中は様々な症状が現れます。
マタニティ整体は妊娠中の体の状態を良くするために効果的ですが、マタニティ整体が効果がある症状にはどのようなものがあるかをお伝えします。
- 腰痛や肩こりなどの筋肉の緊張によるもの
妊娠中は体のバランスが大きく崩れてしまいます。
その結果関節や筋肉に負担がかかってしまい、腰痛や肩こりなど筋肉の過緊張が起こりやすくなります。こういった症状はマタニティ整体が最も得意とする症状になります。整体を行うことによって筋肉がゆるみ、肩こりや腰痛などの症状が軽減するのです。
- 骨盤の歪み
妊娠するとすぐに「リラキシン」というホルモンが分泌されます。
このリラキシンというホルモンは出産に備えて骨盤の関節を緩める作用があります。しかし現代人は妊娠中から骨盤が緩んでいることが多いのですが、さらにリラキシンの作用で骨盤は緩んでしまい、骨盤が不安定になって歪みやすくしまうのです。
そういった骨盤の歪みをマタニティ整体では整えていきます。骨盤が整うと体も安定して痛みの軽減に効果がありますし、出産時の分娩のしやすさにも効果的です。
- むくみ
妊婦さんの多くが感じるのは「むくみ」です。
妊娠すると血液量が増えたりするので血液やリンパの流れが悪くなります。また運動量が減ってくるとさらに流れが悪くなってしまい、むくみがでやすくなるのです。マタニティ整体ではそういった血液やリンパの流れを改善させるこうかがありますので、むくみの軽減につながるのです。妊娠によって体内の水分代謝が変化し、浮腫やむくみが現れることがあります。整体によって、リンパの流れを促進させたり、血行を改善させることで、むくみの軽減が期待できます。
【禁忌症について】
マタニティ整体には以上のような効果があります。
しかし妊娠中には注意しないといけない症状があります（禁忌症）。
その禁忌症について解説します。
- 妊娠高血圧症候群（妊娠中毒症）
高血圧や浮腫、タンパク尿などの症状を伴う場合には、整体を控える必要があります。
自己判断をせずに医師と相談し、適切な対処を行いましょう。 - 妊娠中の出血や切迫早産の症状
出血や早産の兆候がある場合には、整体を受けないようにしましょう。
妊娠中はおなかの赤ちゃんや自分の体のことを第一に考え、医師の指示に従って適切な措置を取りましょう。 - 羊水過多や胎盤の異常
羊水過多や胎盤の位置異常などが指摘されている場合も、施術は控えておきましょう。
妊娠中に整体を受けるには以上の注意点に気を付けてください。
特に上記に挙げた禁忌症がある場合、どうしても施術を受けたいのでしたら必ず医師に確認してから施術をうけるようにしてください。
ただし一番大事なことは「安全性」ということを忘れないでください。
2 マタニティ整体を受けてもいい時期と頻度について
妊娠中の肩こりや腰痛などのマイナートラブルの改善には、マタニティ整体はとても有効です。
しかし気を付けないといけないのは
「整体は受けるタイミング」
です。
ここからはマタニティ整体を受けてもいい時期、受ける頻度について解説します。
2-1 いつから施術を受けていいのか
妊娠してから施術を受けてもいい時期ですが、基本的には
「妊娠中期」
からになります。いわゆる安定期と言われる妊娠5カ月目からになります。
安定期に入る前の妊娠初期の時期は、おなかの赤ちゃんや胎盤が形成されていくとても大事な時期になります。
なのでこの時期は大事をとって様子を見ておきましょう。
ただしどうしても体の不調があって整体を受けたい場合、まずは通院中の産科の先生に確認してから施術を受けるようにしてください。
2-2 いつまで施術を受けていいのか
妊娠後期にはいるとお腹が大きくなり血流も悪くなって様々な体も不調が現れてきます。
臨月に入っても施術は可能ですが、できるだけ経験の多い整体の先生から受けるようにしてください。
施術してもいいのか不安な方は、施術を受ける前に医師への確認をしておきましょう。けして無理はしないようにしてください。
ただし、妊娠中はそれぞれお体の状態によって大きく異なるため、一概に期間を定めることはできません。
妊娠中の体調をしっかりと把握して、医師や施術者と相談しながらご自身の健康と赤ちゃんの安全を考えて施術をうけていきましょう。
2-3 妊娠中の整体の頻度について
妊娠中の整体の頻度ですが、症状によっても異なります。
具体的な頻度の目安としては以下のようになります。
【良い状態を保つためのメンテナンスの場合】
特に強い痛みがない場合や予防目的で整体を受ける場合、目安は週に1回～2週に1回くらいがおすすめの頻度になります。
【腰痛や坐骨神経痛などの強い症状を改善する場合】
腰痛や肩背中の痛み、頭痛、手足のむくみなどの改善を目的とした場合、目安は週2回～週1回くらい集中して施術を受けることをおすすめします。
ただしお体の状態を考慮して無理のない範囲で施術を受けてください。
妊娠中の整体の頻度は、妊婦さんそれぞれの体の状態によって異なります。医師や整体の先生と相談し、適切な整体の頻度で受けるようにしてください。
3 妊娠中の整体はどのようなものがあるか
マタニティ整体といっても様々な手技があります。どんな整体を受けたらいいのか分からないという方も多いのではないでしょうか？
ここではマタニティ整体の種類と特徴について解説していきます。
主なマタニティ整体の種類
【ピラティスを取り入れた整体】
ピラティスは体幹の筋肉を使って身体のバランスを整えます。妊娠して弱くなった体幹筋を刺激して妊娠中の肩こりや腰痛などを軽減、予防にも効果があります。また骨盤回りのインナーマッスルを鍛えて骨盤を安定させることもできます。
【 カイロプラクティックを取り入れた整体】
カイロプラクティックは手技によって背骨や骨盤を整える整体法です。
妊娠中は体のバランスが大きく崩れることがあります。そういった歪みを優しく整えて、神経や血液の流れを改善して腰痛などの不調を改善していきます。ただしボキボキと骨を鳴らすような手技には気を付けましょう
【マッサージを取り入れた整体】
マッサージで筋肉の緊張をほぐして血液やリンパの流れを改善し、血行不良による体の不調を改善します。背中や肩のコリ、むくみ、ストレスの解消などが期待できます。
【鍼灸を取り入れた整体】
鍼灸で経絡やツボを刺激し、様々な不調を改善します。またお灸による逆子の改善も行います。
このように妊娠中の整体にはいくつかの整体法があります。それぞれの特徴や効果をよく考えて、自分の症状に合ったマタニティ整体を選んでください。
まとめ
いかがでしょうか？
妊娠中のマタニティ整体は、体の不調や痛みを緩和し、快適にマタニティ生活を過ごせるために効果的なケア方法です。
しかし、必ずしも全ての妊婦さんにとって最適というわけではありません。
自身の体調や医師との相談を踏まえ、自分自身の体の状態を見極めて安全性に注意しながら、信頼できる施術院を選んで適切なタイミングで施術を受けてください。
この記事の執筆・監修者
さらさ整骨院 院長 石黒 聡志
【資格】
厚生労働大臣認定 柔道整復師
【経歴】
2002年 らくだ治療院勤務
2005年 名古屋市 えんどう接骨院勤務
2007年 大阪市鶴見区 医療法人いしだ会 いしだ整形外科クリニック勤務
2012年 大阪市都島区に「さらさ整骨院」開院
