1. 産後の肩こり、なぜこんなに治りにくいの?
出産を終えたママの多くが、
「妊娠前より肩こりがひどくなった」
「マッサージしてもらってもすぐ戻る」
「毎日常に重だるくてしんどい」
と悩んでいます。
実は産後の肩こりは一般的な肩こりとは違って様々な原因が複雑に絡み合っているため、簡単には改善しにくいのです。
妊娠・出産で体は大きく変化しています。
ホルモンバランスの変化、筋力の低下、育児による疲労や姿勢の崩れなどが一気に肩まわりに負担をかけています。
さらに夜の授乳での睡眠不足や育児ストレスも影響しますので、ただ単にマッサージをするだけでは産後の肩こりは改善しない状態になっているのです。
中には
「産後なんだから仕方ない」
と我慢してしまうママも多いですが、実は正しくアプローチをすれば、楽になる方法はたくさんあるんです!
この記事ではそんな産後の肩こりについて詳しく解説していきますね。
2. 肩こりの原因は「姿勢」だけじゃない!産後ならではの3大要因
肩こりというと「姿勢の悪さ」が原因と思われがちですが、産後の肩こりはもっと様々な要因が関係してきます。
特に次の紹介する3つが大きな要因になります。
① ホルモンバランスの変化による体の不安定さ
出産後は「リラキシン」というホルモンの影響で関節や靭帯が緩みます。
これにより体全体が不安定になってバランスが崩れ、肩にも余計な力がかかってしまうのです。
② 抱っこや授乳による同じ姿勢の繰り返し
新生児期の赤ちゃんは首が座っていないので抱っこもしにくいし、授乳もしなくてはいけません
特に前かがみの姿勢や、片方に偏った姿勢が続くと肩周りの筋肉が固まりやすくなります。
③ 睡眠不足と慢性的なストレス
赤ちゃん中心の生活は自分の時間がなかなか取れないですよね?、
夜間の授乳で慢性的な寝不足にもなって体も休めません。
さらに弱くなった筋肉の回復力も落ちるので肩こりが悪化しやすくなります。
3. 自宅でできる肩こりケア方法【ストレッチ・セルフケア編】
産後は
「赤ちゃんがいるからなかなか整体やマッサージに通うのも難しい」
という方も多いのではないでしょうか?
赤ちゃん連れで行ける整体院もあまりありませんよね。
そんな時は育児のスキマ時間にできるセルフケアで肩こりを和らげましょう!
▼肩甲骨まわしストレッチ
両手を肩に置き、肩甲骨を意識しながら大きくゆっくり前後に回します。呼吸を止めずに10回ずつ行うと、血流が促進され、肩周りがじんわり温まります。
▼胸を開くストレッチ
授乳や抱っこで猫背になりやすいので、壁に手をついて胸を開くストレッチも効果的。胸筋を伸ばすことで、自然と肩の位置が整いやすくなります。
▼温めてからストレッチすると効果UP
お風呂あがりや蒸しタオルで肩まわりを温めてから行うと、筋肉がゆるみやすくなり、ストレッチの効果が高まります。
4. それでもつらい場合は?整体・専門機関でのケアについて
セルフケアをしても
「肩こりが全然ラクにならない…」
「頭痛や腕のしびれも出てきた…」
肩こりがひどくなるとこのような症状が出てくるケースもよくあります。
そんな場合は、我慢せずに整体や整骨院で肩こりを解消してもらいましょう。
特に産後の体はホルモンの影響で骨盤がゆがみやすく、姿勢の崩れや筋肉のバランスの乱れが肩こりを長引かせる要因になります。
なので骨盤も含めて身体を整えたいのでしたら、産後専門整体を行っている院に行くことをオススメします。
▼産後専門の整体院がおすすめ
産後の骨盤ケアや肩こり改善を専門にしている整体院では、産後のダメージを負った体の状態を理解しているので骨盤の調整だけでなく、肩・首・背中までバランスよく整えてくれるなど、的確な施術が受けられます。
また産後ダイエットや産後の体型の変化にも対応してくれる院もありますので、しっかりリサーチしてみてください。
産後ママが通いやすいように「子連れOK」「託児付き」の院も増えているので、赤ちゃん連れの方はそういった治療院を探しましょう。
▼整形外科に相談もOK
しびれ、強い痛みなどの神経的な症状が出ている場合は、整形外科で検査を受けておくと安心です。
単なる肩こりだと思っていても、実は別の原因がある場合もあるので注意が必要です。
「育児中は仕方ない…」と我慢せず、プロの力を借りることも大切な選択肢です。
5. 産後の肩こりを予防&ラクにする生活習慣のポイント
肩こりは「なってから治す」と時間がかかってしまいます。
なので「ならないようにする」ことが一番効果的なんです。
肩こりを繰り返さないためには、日々の生活の中で「肩に負担をかけない習慣」を意識することがとても大切です。
日常生活の中で肩こり予防につながる、以下のようなちょっとした工夫を取り入れてみましょう。
▼授乳・抱っこ姿勢をラクに工夫する
授乳や抱っこの姿勢は、肩こりの大きな原因になりがち。
クッションや授乳枕を使って、なるべく前かがみにならずに姿勢を保つことが大事。
赤ちゃんの位置を自分に合わせる意識を持つと、肩の負担が軽くなります。
▼スマホやPCの使い方にも注意
スマホを下向きで長時間見ていると、首や肩がガチガチに固まりやすくなります。
スマホをのぞき込む姿勢は首や肩に大きな負担をかけますので、なるべく目線の高さで操作する、時間を決めて使う、意識して姿勢を正すなど、ちょっとした工夫が肩の負担軽減に繋がります。
▼スキマ時間に深呼吸や軽いストレッチを取り入れる
家事や育児の合間に、肩を上下させたり深呼吸したりするだけでも、肩まわりの緊張をやわらげることができます。
長時間同じ姿勢が続いたときは、数秒でもいいので肩を上下させたり、深呼吸をしてみましょう。緊張がふっと抜けて、血流も改善されやすくなります。
毎日の中で「ちょっと意識するだけ」で、肩こりはグッと軽くなります。
無理なく続けられる工夫を見つけて、ラクな体を目指しましょう。
【まとめ】
産後の肩こりは、「育児による疲れだから仕方ない」と我慢してしまいがちですが、実はホルモンの変化や生活リズムの乱れ、姿勢の崩れなど、多くの要因が重なって起こっています。
特に、赤ちゃんのお世話で前かがみの姿勢や同じ動作が続くと、肩や首の筋肉に大きな負担がかかり、慢性的なこりにつながります。
自宅でできるストレッチや姿勢の見直し、こまめなリフレッシュ習慣は、肩の緊張をゆるめる大切な第一歩。
さらに、セルフケアで改善しない場合は、産後専門の整体院や医療機関に行くことも考えてみましょう。
そして何より大切なのは、「自分の体にも目を向ける」こと。
ママが元気でいることは、家族にとっても一番のサポートです。
つらい肩こりを我慢せず、ラクな体で育児を楽しめるよう、できることから始めてみてくださいね!